三菱地所リアルエステートサービス株式会社

RECRUIT 2022

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Project Report 04

勝山 恭嗣

ビル営業二部
2014年入社

新たな一大開発拠点の開設

依頼は、東海地方に本社を持つ大手部品メーカーC社からだった。C社は東京に先端技術の開発を担う新拠点を設ける方向性を出した。すでに東京事務所には数名の技術者がいるものの、今回の新拠点では技術者数を50名に増員し、開発部隊単独のオフィスを構えることで検討を開始したのだ。オープンは1年後。初回の打ち合わせで、ビル営業二部の勝山は、「オフィスの移転には何が必要ですか?」と困り顔のC社の担当者と対面していた。移転担当といっても、本業は研究職でオフィス移転に関わる経験や知識はない。示されたのは移転スケジュールと人数、“自由な発想が生まれるオフィス”というコンセプトだけだった。

ニーズをいかに具現化するか

勝山は、困難なプロジェクトになることを予想した。タイトなスケジュールの上、今回の移転は一般的な事務所ではない。研究開発拠点として特殊な機械・装置も設置する。排気や排煙、騒音、床荷重、電気容量などにも特別な配慮が必要。打ち合わせを重ね、場所の希望や新オフィスでやりたいこと、そのために必要な機能、搬入したい機械などを一つひとつ詰めていく。ただ、C社側にも明確なイメージが湧かず、お互いに不安が拭えなかった。「一度やってみないとわかりませんね」。どちらからともなく漏れた声に、勝山は思い切って「今、東京にいる技術者だけで一度、移転をしてみたらどうでしょうか」と提案した。

異例の仮移転に踏み切る

仮移転は、実験的に移転してみて、オフィスに必要な機能や設備を検証し、その後50人規模の本番移転を迎えるという作戦だった。「人数分の机を用意すればいいだけの普通の移転なら問題はありません。でも今回は違います。多額のお金がかかる50人規模の移転をいきなり実行するには、あまりにリスキーだと考えたのです」と勝山は意図を説明する。C社もその提案を承諾。勝山はすぐに、電気容量や床荷重などのスペックを満たし、短期間の契約が可能なビルを探し出し、臨海副都心エリアのビルへの仮移転を実行した。

C社の決断を徹底サポート

仮移転と並行し、本番の移転先探しも続いていた。勝山は、仮移転先と同じ臨海副都心エリアの大型ビルに照準を定めた。一般的に研究開発用途での入室に難色を示すビルは多いが、このエリアのオーナーは多様な用途に寛容な人が多い。賃料も比較的リーズナブル。また、意中のビルは東京湾を一望でき、C社のコンセプトにも合致すると考えた。仮移転したメンバーも臨海副都心エリアを気に入っていた。一方でC社本社の上層部は、東海地方からのアクセスを意識し、東京駅近辺も視野に入れていた。勝山は、各エリアで数々のビルをリストアップし、詳細な資料を作成。有力候補ビルは本社の役員にも見学してもらった。

綱渡りの進行も乗り切る

労力をいとわず、C社が決断を下すための支援に努めた勝山だが、最終的に移転先が決定するまでは、綱渡りが続いた。C社は企業規模が大きいだけに、決裁までの段階が多く、意思決定に時間がかかる。一方で東京のオフィスビル市場は空前の活況で、空室が極めて少ない。「希望ビルのオーナーから、あと1週間程度しか待てないと言われ、本社の総務の方とかけあって仮押さえのための書面を出してもらったこともありました」と勝山。最終的には、実際に入居するメンバーがビル自体を気に入り、本社の上層部にも納得が得られ、勝山が当初から狙っていた臨海副都心エリアの大型ビルへの移転が決定した。

信頼関係を築き、未来へ

移転先の決定後も、設計や内装工事を手配するなど、勝山はオープンまでの全工程にわたりC社の担当者をサポートした。プロジェクト始動から1年半。予定した期限内に、C社の開発拠点は新たなスタートを切った。「無事に移転が終わり、担当者の方からは『任せてよかった』と言ってもらえました」。勝山にとって、苦労が報われる最も嬉しい瞬間だ。大企業のC社では、今後もさまざまな不動産ニーズが出てくることが想定される。いずれ再び両社がタッグを組む場面もあるかもしれない。今、目の前の仕事に真摯に臨むことが顧客との信頼関係をつくり、今後へとつながっていく。

Katsuyama’s Profile

プロジェクトを振り返って

会社の規模が大きいほど関係者が増え、物件を検討する切り口は多岐にわたります。移転担当者の方との話し合いや、企業情報のリサーチを通し、背後にある全社的なニーズを見極めなければならないことを学んだプロジェクトでした。正解のある仕事ではなく、丁寧にコミュニケーションを重ねることでお客様の理想を実現していくのが、いつも変わらない私たちの役目だと思っています。

※取材は2018年11月時点の内容です。